こんな時代があったのか!?Kalafinaライブ・パンフレット(その3・2010 “輝く空の静寂には”)

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ライブCDレビューで「Kalafinaライブは“口から音源”」説に異論をとなえたところで、ふと思い立って過去のライブ・パンフレット紹介第3弾です。

ライブ会場で買い損ねたりすると、なかなか再度購入のチャンスがないパンフレット。でもKalaifnaに関して言えば、美麗撮り下ろし写真満載の写真集としての価値がありますし、その時々のメンバーやスタッフの生の声が密封されていて、「へえ~、こんな時代があったんだ~!」と、時間が経つからこそ感動・感心できるのが、ライブ・パンフレット。
いわば“Kalafinaタイム・カプセル”ですが、今回はまさにそれにふさわしい“衝撃の”?1冊です。

Kalafina LIVE2010 “Kagayaku Sora no Shijimaniwa”

Kalafina パンフレット / Kalafina

《概要》

2010年12月10・11日、渋谷C.C.Lemonホールで行われた2daysライブ「輝く空の静寂には」。
と書くとどうということなさそうですが、ある年齢以上の層にとっては「ついにKalafinaが“渋谷公会堂”だよ!しかも2daysだよ!!」と高揚感を抑えきれなかったライブです。

その前年、2009年3月「Kick Off」から始まり、morph-TOKYO、O-WEST、O-EAST、そして12月YOKOHAMA BLITZでの「progressive」ライブで終わった、首都圏ライブ試練の年を第1期とすれば、
2010年、初のツアー「progressive+」、初のアジアツアー、2nd.アルバムをひっさげてのツアー「Kalafina LIVE 2010 “Red Moon” 」と、コンスタントにライブを重ねた経験値UPの第2期の、締めくくりといえる2daysです。

当時の3人のブログはこちら。
「C.C.Lemonホール!」(Wakana) http://lineblog.me/kalafina/archives/42374475.html
「ありがとうございました!」(Keiko)http://lineblog.me/kalafina/archives/42374479.html
「Kalafina LIVE 2010 “輝く空の静寂には”」(Hikaru)http://lineblog.me/kalafina/archives/42374480.html

このライブの中で、後に社会現象ともなる「魔法少女まどか☆マギカ」のテーマ曲「Magia」が初披露され(私は「魔法少女か~。ファンタジック系かな?」と油断してたら、いきなりの♪エエエェェェ~ェェェエエエ~♪やら強烈なドラムのダークなイントロやらHikaruのパワーボーカルの迫力に圧倒されました)、「歴史秘話ヒストリア」のエンディング曲「symphonia」を担当することが発表されるなど、まさに飛躍の第3期に向けての節目でした。

《ページ構成》

全28ページ(撮り下ろしカラー18ページ、「輝く空の静寂には」ジャケ写関連3ページ、Red Moonライブ写真1ページ、梶浦由記あいさつ1ページ、ミュージシャン紹介1ページ、音楽評論家・冨田明宏氏による3人へのインタビュー記事1ページ、表紙3ページ)
歌姫3人のストレート・インタビューなし。その分、撮り下ろしに力が入ってます。

《見どころ・読みどころ》

後述しますが、最大の読みどころは、梶浦さんの挨拶文です!

と、振っておいて、まずは写真から。
今回の撮り下ろしは、衣装が3種に増えました。
ひとつはこのライブでのステージ衣装(上記「ありがとうございました!」(Keiko)に掲載)で、暗い小屋で蝋燭を小道具に妖しげに嘆美にたたずむ姿。(8ページ)
特に、Wakanaがワンショルダー衣装で右肩から鎖骨にかけての美しさは、Wakanaクラスタにはたまりませんw

もうひとつはパンフレット用ではなく、カレンダー用かも。蔓草の洋館を前に、コケティッシュな感じの衣装。(WとHのスカートにトランプ柄という説明で、気になる方は探してください。)

しかしなんといっても今回の撮り下ろしの白眉は、おそらく初めて私服っぽいカジュアルなスタイルでの撮影。
髪をゴージャスにアップにして、黒いファーに美脚ニーソの「どこのお嬢様ですか!?」なKeiko。
ゆるふわに髪をアップにし、タンクトップにゆったりパンツルックの「こんな彼女にいて欲しい」なWakana。
モフモフの耳当てに白いワンピースの「か、かわいい美少女!」なHikaru。
今さらながら、惚れます。見とれます。

冨田明宏氏によるインタビュー記事は、ストレート・インタビューではない分、分量は物足りませんが、書き手が手練れだけに、1ページの中に2010年のKalafinaの動向とライブに向けての3人の思いが、コンパクトにまとまっています。
注目すべきは、プロデューサー梶浦由記さんに対する3人のコメントです。
そこから浮かぶのは、梶浦さんってすっげー厳しいの?という疑念
「本当に先生。でも“先生”と呼ぶと怒る」(Keiko)、「厳しくしてくださることが愛情」(Wakana)、「やっと認めて頂けた?と思えるととても嬉しくて」(Hikaru)

いや、それ絶対に現場厳しいだろ。

というインタの直後に、「インタビュー中に思わず涙した3人。なんとも微笑ましい姿は、まるで本当の姉妹のようだった。」とさらりと美しくまとめる冨田氏。
よけい気になるやないかー!www

がしかし、そんな読者の疑念は、プロデューサーとしての梶浦さん本人の挨拶文を前に、ガチンコに固まってしまいます。
ライブを前に、彼女が3人に出した課題として、こう記しています。

「それはメロディーの『ピッチ=音程』。メロディーを正しい音程で歌う。歌の基本中の基本。(中略)今回は敢えてそこに立ち返ろう。」

ライブを始めて約2年、全国ツアーも経て、チケット完売が続き、人気上昇中の歌い手たちに、「音程」を求める。
求めるのはまあ当然としても、それを「課題」としてライブ・パンフレットに書く。
なんという厳しいことを。

正直、ライブ当日に会場でこの1文を読んだ時は、かなり驚きました。
だってこれからライブを楽しむ観客に「正しい音程で歌うことを課題にしました」って読ませることは、「彼女たちはまだそれができていません。観客の皆さんは、その課題をこなせているか、厳しい目で見てください」と宣言することに等しい。
普通の業界人なら、「この娘たちはすごいです!みんな楽しんでね!」とセールス・トークだけを書いて終わりだろうに、なんちゅー厳しいプロデューサーなのか、と。
(や、梶浦さんもしっかり「皆様にもお楽しみ頂けているのではないかな」とか控えめに書いてますよ。念のため。)

でも、今から振り返れば、皆思うでしょう。
この梶浦さんの、音楽に対する厳しくも情熱と愛情をこめた姿勢があったからこそ、現在のKalafinaがあるのは間違いない、と。

この先、梶浦さんの挨拶文は、なぜ「正しい音程」が大事なのか、今のKalafinaに求める「本当の歌」について、短いですが丁寧に、情熱を傾けた記述が続きます。
名文です。
詳細は、既にお持ちの方は引っ張り出して再読して欲しいし、未読の方はぜひ手に入れて呼んで欲しいと思います。

(私が、「Kalafina=口から音源」という賞賛に違和感を感じるのは、「それはライブをやる以上あたりまえのこと」とするチームKalafinaの姿勢や、その「あたりまえ」のために3人が重ねてきた努力が、スルーされてしまうように感じるからかもしれません。実際、この頃のファンたちはライブ後、「感動した~!」「来て良かった~!」「…でも、○○、音はずしてたよね」「…そうそう、△△も」と、けっこう厳しかったのです。)

そういう意味でこのパンフレットは、Kalafinaが「ライブをやるアーティスト」から「ライブ・アーティスト」への脱却をうかがわせる、貴重な一冊といえるでしょう。

《購入可能なサイト》

※2016年2月11日現在

◆スペースクラフト(発行元)オンラインショップ

http://www.e-fanclub.com/spacecraft/webshop/page.asp?bunrui1=10&Shocd=SC-KL033

◆Neowing

Kalafina パンフレット / Kalafina

◆Neowing ebooksでは電子書籍での販売もあり

※バナーをクリック後、“Kalafina”で検索。

◆BARKS × ARTIST DELI SHOPPING
http://shopping.deli-a.jp/item_List.php
※トップページに飛んでしまう場合、「検索」欄に Kalafina と入力。Kalafinaグッズの一覧から探してください。

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