Kalafinaアリーナライブ2016全公演(速報版1)

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※今回は、こま切れになって申し訳ありませんが、(速報版)として複数回に分けて執筆、アップします。後日、完成したところでひとつにまとめます。
※神戸初日・2日目、武道館初日・2日目をあまり区別せずに「4days」という括りで、まとめて書きます。特に「この日のアレが!」という場合は、注釈つけます。
それでは…、

幕開けはサプライズ
「Kalafinaとは何か?」宣言

まさか!?のオープニング

梶浦サントラが流れる神戸ワールド記念ホール。
定刻直前に流れる「まもなく開演します」のアナウンス。
ただ会場が大きいだけで、いつもと変わらぬ開演前の光景。
やがていつものように、照明と音楽が一斉にフェードアウトし、舞台上にバンドメンバーが現れ、観客は拍手を持って迎えることになるだろう。
多くの観客が(私も含め)そう思っていたのではないか。

しかし、そうはならなかった。

照明は、まるで夏の日射しが静かに夕暮れを迎えるかのようにゆっくりと、なかには青い照明が蛍のように明滅しながら、1分ほどかけて徐々に客席を闇へと誘っていった。

灯があたるのは、バンドセットもなにもない空っぽのステージ。
静寂と緊張。

やがて、ステージ奥の幕の隙間から、Keikoがまっすぐ、ゆっくりと前に進み出た。

長い袖に金色や赤をふんだんに使った、オリエンタリズム全開の姫スタイル。
これまでKalafinaが装ってこなかった、和の意匠。

拍手と大声援を受けながら、Keikoは舞台最前まで来ると、ぴたっと動きを止めた。

固唾をのむ観客を焦らすように会場を見渡す。
そして、ゆっくりとマイクを口元に寄せると、アカペラ独唱で歌い始めた。

♪未来は君に 優しいだろうか
緑の雨が 君を濡らすまで♪

“アレルヤ”だ。

ゆっくりと、一音ずつ噛みしめ、
観客の呼吸のリズムに合わせるかのように歌い上げるKeiko。

♪全てが静かに 燃える日まで♪

曲の最初の盛り上がりが消え入るのに合わせ、照明もフェードアウトし、やがて暗闇へ。
何が起きるのか?
闇の中で目を凝らす観客の耳に、かすかに聞こえるKeikoの声。
「three、four…」

♪アレルヤ
祈りは何処にも 届かず消え失せて♪

圧倒的なハーモニーとともに、
瞬時に眩いまでに照らされたステージの上、Keikoの両脇には、
同じく青と金を基調にした衣装のWakanaと、青と銀をのHikaruの姿が現れている。
いつの間に!?

3人だけのステージに3人だけの歌声が響き渡る。
やがて、どこからか櫻田泰啓のピアノが合流する。

♪アレルヤ
全てのいのちが 歌うときが来るって
信じて
雨の中で両手 ふりかざして踊って♪

これは、4月29日、国内での最後のワンマン
“with Strings”Spring Premium LIVE 2016のNHKホール公演の終幕の再現だ。
ラストの定番曲“アレルヤ”をこのようなサプライズに仕立てて冒頭に持ってくることで、Kalafinaライブの連続性と今回の変化を打ち出してきた。

アリーナライブという大舞台のオープニングに、
独唱→3声→+ピアノという、大文字で「ザ・Kalafina」と書かれたかのような自信に満ちたセットリスト&演出だ。

アレルヤに続くは…?

荘厳な“アレルヤ”が終わるや、
ようやく息をするのを許されたかのような緊張からの解放が、
拍手となって武道館を埋め尽くす。
と、一転して軽快でアップテンポなイントロが流れ始める。

“believe”

聞き慣れたメロディーに、アリーナの観客は「待ってました!」と立ち上がる。
定番ムーブの安心感。
その瞬間!

ステージ後方の幕が落ちると同時に…、
爆音!ステージ天井から火花!

観客が驚いている(神戸初日はかなり「うおおおおお!」と声が上がっていた)刹那、幕が落ちきり、一斉に壇上に現れるバンドメンバーたち。

“アレルヤ”の「静」の余韻を、Kalafinaライブ初のパイロテクニクスで強引に切り離し、“アレルヤ”とは180度異なる、しかしこちらもKalafinaの定番であるアップテンポのムーブメントに盛大に一気に雪崩れ込む。
Kalafinaの両極端な魅力を力技でつないでみせる、見事な演出だ。

誰も見たことがないKalafinaが始まった

すべては開演前の照明の変化から始まっていた。
ひとつひとつ丁寧にKalafinaの世界へと誘う照明。(武道館では逆に、薄暗い館内を一気に明るくするというサプライズをおこない、均一な円形空間のなかでKeikoの存在を際立たせていた)
“アレルヤ”から“believe”へ。
静寂から爆発へ。
緊張から解放へ。
いったいいくつのサプライズがあっただろう。

そしてそのサプライズは、Kalafinaの歌を邪魔することなく、
いやそれどころか、Kalafinaとは何なのかを、巨大アリーナを埋める観客に力強く打ち出していた。

「Kalafinaとは、梶浦由記の音楽と、それを歌う3人である。」

「クラシカルな」と対照的な「激しいロック調」というような、
また「アカペラ・コーラス」と「バンドサウンド」というような、ジャンルで分類できる世界ではない。

突き詰めれば、「梶浦由記の音楽」と「3人の歌声」で織りなす世界。
それがKalafinaなのだ。

シンプルにして不動の命題を、このようなサプライズの連続によって浮き上がらせるという、逆説的な手法。
ライブ数日前の取材で、「Kalafinaが秘めている凄さを引き出す」と語っていた南流石の演出がここにある。

こうして、Kalafina Arena LIVEは開幕した。

ここから、誰も見たことのない新しいKalafinaが始まる。

スーパー・ゲストプレイヤー・タイム!

“believe”が終わるや、櫻田のピアノがしっとりとした、まるで弾き語りのようなソロを始めた。
そこにKeikoが、これもゆっくり、しっとりと語り始める。

K「ようこそ、Kalafinaワールドへ。(3人、うやうやしくお辞儀)
Kalafnaワールドとは、皆さんの心の中の旅を意味します。
今夜、さまざまな曲を皆さんにお届けする中で、
みなさんご自身が心の中に問いかけたりできますように。
そんな特別な夜になることを願ってます。」

ピアノをバックにした、しっとりいざないトーク。
“with Strings”の時の、ちょっとかしこまった感のあるものとは少し違う、
艶やかさと、観客ひとりひとりに語りかけようという姿勢をより強く感じた。

何かで既視感があると思ったら、
4月にKalafinaがゲスト参加した谷村新司リサイタルでの、谷村の語り口だ。

あの超ベテランならではの、落ち着きといざないの語り口。
立っているだけで客の目を引きつけるたたずまい。
Kalafinaの3人は、自分たちが生まれる20年近く前からライブを重ねてきた達人を間近に見て、影響を受けなかったはずはない。
こんなひとつひとつの工夫からも、
このアリーナライブが彼女たちの“音楽の旅”の蓄積と挑戦を披露する場であることがうかがえる。

Keikoの初“リサイタル風”MCが終わると、この和風の意匠ならではの歌へと導かれる。

和風演出で魅せるKalafina

“storia”と“星の謡”(神戸、武道館、各初日)。

“storia”では、まるで「歴史秘話ヒストリア」のオープニングを再現するかのような、
和柄模様や花火、桜の花片状の映像が、
ステージ上を埋め尽くす。

開幕!スーパー・ゲストプレイヤー・タイム!

すべては開演前そしてここから、スーパー・ゲストプレイヤー・タイムが始まる。

神戸2日間と武道館初日は、フルートに赤木りえ。そして武道館2日目は、“storia”のレコーディングにも参加したEliko(福井恵利子)
赤木の「魂のうねり」ライブ・バージョンと、Elikoの「涼やかな透明感」オリジナル・バージョン。
個性の全く違う2つの“storia”が、これまでにない和の世界の中で花開く。

そして“星の謡”は、そもそも「信長の野望Online『新星の章』」イメージソングだ。
まるで戦乱の世の姫が落城の間際に、生命の最後の輝きを舞うかのように、
左手を前に指し伸ばして進み、袖を盛大に振って廻る3人。
天井からのカメラ(これもKalafina初?)は、床に投影された無数の桜の花弁の上を、美しく三つ巴のように廻る3人を映し出す。
厳しい運命を司るようなKeiko、悲劇に翻弄されるようなWakana、そして斬り裂くようなHikaru。
3人の歌声に、赤木りえのフルートが、まるで荒野を疾駆する騎馬武者のように激しく響き渡る。
そして大モニターには、シャープなモノクロ映像で3人のアップが映し出され、そのに筆で叩きつけたような効果が撥ねる!
カッコいいいいいいっ!
特にカメラを睨み付けるようにアップになったHikaruが、髪にウェーブをかけたためか、陰影のある表情が浮き上がってカッコイイ!!!
モニターがカラーになると、カメラはKeikoの伸ばした手先を捉え、指先の情熱的な赤いネイルを映し出す!
カメラマンGJ!!!!
これまでのライブでは今ひとつ影が薄かった“星の謡”は、今回のライブで一番大化けした曲なのではないだろうか。

「歴史秘話ヒストリア」「信長の野望」という、そもそもこの曲の題材が日本史にあったにもかかわらず、今までこの和の意匠がなぜ行われていなかったのか不思議なくらい。
実際、Kalafinaが「和」に挑むには、いろいろとハードルがあったことは十分予想がつくが、結果的にはドハマりした2曲だった。

このオリエンタルで欧米ウケしそうな意匠で、ぜひワールドツアーと2020年東京オリンピック開会式の舞台を狙って欲しい。(妄想はタダ。)

別バージョンのセトリではアコーデオンが!

一方、神戸・武道館各2日目は、“storia”の次は“星の謡”ではなく、“花束”だ。

薄暗い中に、アコーデオンの単音が響き、切なげな独奏のイントロが始まる。
ステージセンターには、佐藤芳明の姿が!
もうこのアコーデオンが撥ねるわむせび泣くわ、ひとつの楽器でどうしてこんなに多彩な表現ができるんだ、と驚くほどの見せ場。

そこにHikaruがこれまたむせび泣き、Keikoが突き放し、Wakanaが優しく包みながらアコーデオンに絡み合っていく。

そして神戸・武道館各2日目は、続く“君の銀の庭”でも佐藤アコーデオンが、今度は懐かしさと陽だまりの暖かさのような、優しい音色を紡ぎ出す。
2曲連続で佐藤アコーデオンを堪能し尽くすセトリだ。

一方、神戸・武道館の各初日に戻ると、“星の謡”のあとは“neverending”で、パーカッション・中島オバヲの出番だ!

中島のゆったりと軽快なパーカッションで始まるイントロに、今野ストリングスが重なっていく。その哀愁を帯びた、それでいて乾いたパーカッションの音色が乗ると、これまで幾度となく聞いてきた“neverending”とは大きく印象が違って聞こえる。
3人の歌声も普段以上に、愁いと丸みを帯びたように感じる。

Kalafinaを新機軸で紹介したあとは、赤木りえ、Eliko、佐藤芳明、中島オバヲというゲスト・ミュージシャンの魅力を、2曲のセトリを日替わりにすることでじっくり堪能させて、ライブ全体のイントロも一段落。
ここから再び、歌姫たちをフューチャーするパートに戻っていく。

なお、神戸2daysと武道館初日は“星の謡”“花束”のラストで、3人が客席に背を向けるや、いきなり着物を「脱ぎっ!」とばかりに背中の中間ぐらいまで降ろして止まる、という男性陣には「おおおっ!」な動きがあった(神戸初日では確実に「おおおっ!」と聞こえた)が、武道館最終日では一気に脱ぎ捨て、次の衣装(白ベースのワンピースに黒のアクセント)に早変わる、という動きに変わった。
チームKalafina内でも「あの『脱ぎ!』は要らなくない?」ということになったのであろう。(この判断は、わかる(^_^;))

なんにせよ新機軸&ゲストお披露目のイントロを終え、いつものKalafinaらしい衣装で、アリーナライブは第2段階へと入っていく。

(「速報版その2」に続きます。執筆完了までしばしお待ちください<(_ _)>。)

【123日本武道館、準備はいい!?宿泊の予約は!?双眼鏡は!?予習は!?】
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