WOWOW必見!ここでしか見られないKalafinaがいる~谷村新司リサイタル(4/8初日)~

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4/10(日)WOWOW生中継(午後3:00〜)
を前に初日を見ました!

「谷村新司のコンサートのゲストにKalafinaが出る。」

1年前に、このような事態を誰が予想し得たであろうか?
“CountDown Japan”はわかる。
「情熱大陸コンサート」も「めざましクラッシックス」もわかる。
が、事は「谷村新司」である。
Kalafinaの根幹を成す梶浦由記の世界観と、ダンディズムを売りにした谷村ワールドの違いは大きすぎる。
これだから、現実は何が起きるか分からない。
でも、Kalafinaの面白さは、その非常に限定された世界観をストイックに表現するグループでありながら、ライブハウスver.もwith Stringsも夏の浜辺の音霊アコースティックも我が物とする、その柔軟性である。
であれば、谷村新司という世界観の中でどのようなKalafinaが見られるのか、こんなチャンスを見逃せるはずが無い、というわけで、初日の4/8、国立劇場に行って参りました。

こ、これが日本のトップを40年張ってる男の凄みか!?

一応、最初に谷村新司パートについて書いておく。
実は私、中学生の時からアリスのファンであり、シングル曲はひととおり歌えるしカラオケで一番歌った歌は間違いなく「チャンピオン」だ。
とはいえ、谷村新司のライブは初めてとあって、到着して年齢層にビビった。
平均年齢・推定60歳。男女比4:6で、男性の7割は会社の重役っぽいスーツ姿。
さすがにKalafinaライブとは、雰囲気が違いすぎる。
しかも、会場に入ると左右に並ぶスタンドフラワーの先頭が、「安倍晋三・昭恵」!!!!!
その隣が、中国大使だったり音楽業界の大物からの花がずらりと並び、いやちょっと待って、ホントにここでKalafina歌うの?
と、観客のくせに雰囲気に飲まれてどうする、という圧倒感であった。

そして、谷村新司のステージ!
あたりまえだが、歌が上手い!トークが上手い!イケメンでも無い60代のおじさんが、ステージに立ってるだけでカッコイイ!
声や動きの一つ一つにムダが無く、スッと心地よくお客さんの心に入っていき、それでいてガッツリと手応えを残す。
これはスゴイと思った。
CDの販売枚数とかテレビの出演が云々といった瞬間的な人気では無く、日本の音楽業界で重鎮として40年以上活躍し、アジア全域で国や文化を越えて愛される歌手として君臨してきた男。
しかも若い頃には年間303ステージをこなしたこともあるという、叩き上げの実力者がここにいる。

振り付けがあるわけでも無い、自然体でたたずみ、音楽に合わせてゆっくり手を上げるだけで、観客の目を引きつける。
Kalafinaとは異世界の存在ではあるが、こういう達人の世界を、しかもその中に入れるゲストとして経験できるのは、Kalafinaにとって貴重な時間になるはずだ。

今回のゲスト参加を、「業界の重鎮が我らがKalafinaを利用しようとしている?」と疑う人もいると思うが、まずは、Kalafinaの将来にとって貴重な糧となるはずのこのステージ、WOWOWで見られる方は、ぜひ谷村新司パートもご覧頂きたい。
業界のトップに立ち続け、アジア中のファンを40年引っ張ってきたプロフェッショナルのすばらしさを、素直に楽しんでもらいたい。

Kalafina、国立劇場に立つ!

まさかのKalafina持ち歌!

Kalafinaの登場は、2部構成のステージの第2部の、さらに後半。
全体の7割を終えたあたりでの登場。
つまり、前座扱いでもなければ、休憩後の賑やかしでもない。
今回のステージのヤマ場での大事な、文字通りゲスト=賓客としての位置だ。

谷村が「今回は特別に、素敵なゲストKalafinaをお呼びしています。」と語ると、会場が少しざわついた。
谷村は淡々と、それでいて誠実な語り口で、
◎Kalafinaとの「ミュージックフェア」での初コラボ「冬の稲妻」で、その実力に感心したこと。
◎自分と同様、アジアやアメリカ、ヨーロッパに足を運び、音楽を届けようとしていること。
◎海外で苦労もあるはずだが、それでも頑張っていること。
などなど、
Kalafinaを知らないお客さんたちに、「谷村さんがそこまで言うなら、きっとスゴイ人たちなのね」と納得するであろう、丁寧で熱の入った紹介。
Kalafinaファンとしてありがたい限りだが、かえってハードル上がってないか?と不安にもなる。

谷村「まずは彼女たちの歌声をお聴きください。
NHKの歴史番組『歴史秘話ヒストリア』のテーマソング、“storia”。」

意表を突かれた。
このステージはあくまで谷村が主役。谷村曲のコラボはあると思っていたが、Kalafinaが単独で持ち歌を歌うとは思っていなかった。
真っ赤な大人向けステージ仕様のドレス(THE BEST “Red”ジャケ?)で登場した3人。
最近は、アニメに無縁な客層への名刺代わりとして頻繁に歌う“storia”だが、
彼女たちが緊張しているのと、いつもとは違うバンドメンバー、ミキサーの手によるせいか、
少し違和感が残る印象だったが、今日はあくまで、初めて聴くお客さんたちに彼女たちの歌声がどう届くかが大事。
どこかで聴いたことがある“storia”が終わると、お客さんの方も少し打ち解けた感じで拍手が響いた。

これこそ必見!Kalafinaのレアな魅力に酔いしれよ!

歌い終わると、谷村のリードで3人の自己紹介。
「Wakanaです。よろしくお願いします。」「Keikoです。」「Hikaruです。」
with Stringsを遙かに上回るオトナのステージに、賓客として招かれている状況に、3人とも微妙なおとなしさ。
うーむ、難しいスタンスだよなーと思いつつ、初日ならではの様子を新鮮に眺める。
3人ともほとんど話さず、谷村のMCにうなずくまま、2曲目へ。

谷村「このステージの為に、特別な曲を用意しました。4人で一生懸命練習したんですが…ちょっと緊張してます。」
そして歌われたのは、なんとジャズのスタンダードナンバー、“Dream”。

これまで通常のライブやアコースティック、with Stringsでも、ジャズナンバーをKalafinaが歌ったのは初めてではないか。
谷村の艶のある男声に、華やかかな3人のハーモニーが絡み、これまで聴いたことが無い、色気のあるKalafinaが現れた。
初めて浮かび上がる新たなKalafinaの魅力。
このレポートのタイトルに「WOWOW必見!」と書いたのは、まさにこの曲のためだ。
今後、アニソンフェスでコラボをやったり、with Stringsでクラシカルな曲をやることはあっても、谷村新司のような男声と見事に絡む、オトナの色気のKalafinaが聴けるのはめったにないはずだ。

年配のお客さんにとっても、コーラスグループとジャズナンバーは親和性が高いせいか、この曲が終わると、一段と大きな拍手が鳴り響いた。

そして3曲目は、ライブでは初披露「アルシラの星」。
前のジャズナンバーとはうって変わって、さわやかな昭和が香る直球谷村ワールド。
何が新鮮って、W・K・Hが同じ音程を歌うパートが多いので、私の頭にはかつてのキャンディーズが思い浮かんだ。
若くてかわいい“歌のお姉さん”たちが、まるで本家アイドルのように歌う姿は、これまた今まであまり見なかった世界。
これはこれで、なんかさわやかでいいなー、と素直に惚れてしまった。

新たな挑戦、新たな魅力、そして新たなKalafinaへ

いつものKalafinaの“storia”。
深みのある色気の“Dream”。
そして、谷村ワールドに素直に溶け込む新鮮さに満ちた「アルシラの星」。
初めて見る高年齢層にお客さんに、Kalafinaの「ああ、あの曲の」という馴染みと実力とかわいらしさという、3つの異なる魅力をしっかりと打ち込む構成と選曲に、谷村側のKalafinaへの優しさと本気のもてなしがうかがえた。
ファンとしても、キャリアも業界内でのポジションも全く違うKalafinaを、ここまで遇してくれた谷村サイドに感謝感激である。
一方の3人の方は、初めての経験、しかも初日で準備不足だったのか、出番を終えてハケるタイミングを間違えて、行ったり来たりしたり、超ベテランの落ち着きぶりを横にしている分、余計に立ち振る舞いの不安定さが目立ったり。 トークも緊張がモロに客席に伝わり、口数少なくなるなど、さまざまな課題が見えた初日だった。

それでも、繰り返すがKalafinaにとってこんな貴重な経験はめったに無い。
しかも3日目はWOWOW生放送である。
努力家で負けず嫌いの彼女たちが、2日目を経て、3日目にどのようなステージを見せてくれるか。
この経験で得たものは、直近の“with Stringsツアー”や秋のアリーナツアーにはもちろん、さらに未来のKalafinaに活かせるはずだ。

そんなわけで、WOWOWは必見!
レアなKalafinaが見られるだけでなく、この先の新たなKalafinaへの伏線となるはずだからだ。

ここまで書いて、まさかと思いますが、もしセトリが変わったら、それはそれでまた新鮮に楽しんで頂ければ幸甚です。


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